工法紹介 INDUSTRIAL METHOD

T字型アンカーピンを使用したひび割れ補修工法 Uカットピンニング工法

従来の工法(樹脂注入工法/Uカットシール材充填工法)

コンクリートひび割れ処置の多くは、改修後もひび割れ部の伸縮が繰り返されます。

樹脂注入工法   Uカットシール材充填工法

工法の特長

Uカットピンニング工法によるひび割れ処置は、ひび割れ部をUカット、T字型アンカーピンをひび割れと直行方向にピンニングし、Uカット部をSBR系ポリマーセメントモルタルで埋戻して、ネット貼りすることでひび割れを抑止します。

施工手順

(画像をクリックすると大きく表示されます。)

1
既存塗膜の部分除去
2
ひび割れ部のUカット
3
ピンニング点のマーキング
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一文字溝の刻設
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ピンニング孔の穴あけ
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孔内、一文字溝、Uカット部清掃
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T字型アンカーピンの装填
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タケモルフィラー塗布
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Uカット部SBR系
ポリマーセメントモルタル充填

» タケモルネット貼り工法へ続く

施工断面図

図
図

補修効果の検証

Uカットピンニング工法の経験的有効性を検証しました。

外気温の変動などによる外壁の反り

コンクリートの貫通ひび割れは外気温の変動や直達日射により開閉します。この開閉は図のように“反り”のような挙動となります。

検証内容と結果

外気温の変動などによる反りを考慮した貫通ひび割れの模擬試験体で三点等分載荷による曲げ試験を行い、Uカットピンニング工法の部分補強効果を検証しました。試験は初期性能(各3体)のみではなく、温冷繰返し(各6体)及び凍結融解(各3体)による促進劣化を与えた試験体での曲げ試験を実施しました。

   

T字型アンカーピンの頭部がひび割れに対し有効に働くことを確認しました。T字型アンカーピンの頭部がひび割れ開閉に抵抗し、充填モルタルやタケモルネット貼り層に働く引張応力を低減させます。また促進劣化を与えた試験体での試験結果においても、目立った強度の低下は見られませんでした。

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結 論
広島大学大学院 建築材料学研究室での試験の結果、Uカットピンニング工法によるひび割れ処置がひび割れ挙動に対し効果を発揮することが確認されました。

使用材料

ガードピン

RC造・SRC造建築物の外壁モルタルの剥落防止目的に開発された、T字型の特殊ピンです。ひび割れの補修用にも効果を発揮します。

タイルガード
タイルガード

RC造・SRC造建構造の外壁タイルの浮き、および下地モルタルの剥落防止目的に開発された、T字型二股ピンです。ひび割れの補修用にも効果を発揮します。

ガードピン
ジャピナエポ

適度な粘性(揺変性)を有する、常温硬化型の2液性エポキシ樹脂です。

ジャピナエポ
タケモルフィラー

超薄塗タイプのSBR系セメントフィラーで、種々の下地材とタケモルTM-100との仲介接着剤として効果を発揮します。また、鉄筋の防錆や下地の硬度アップ目的にも使用できます。

タケモルフィラー
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